手賀沼エコマラソン(2004 10月31日 ハーフマラソン)

 

 さて,今回は私が走り始めるにあたって,まず何をしたかという話を少し

したいと思います。

 前にも述べましたように,2004年の1月末から練習を開始したのです

が,まず何が必要であろうか。まあとりあえずは靴だろうと。

 ランニングシューズを買いましょうと。

 最初は走るのなんか到底無理ですから歩くのですが,この時は我が生

涯で最高体重になっており(退院後,ジャンクフードみたいなものに飢え

て,アホみたいにばくばく食ったらみるみる太った),体脂肪率も25%ぐら

いありました(俺の4分の1が脂肪!?)。

 で,前述しておりますように左ヒザはぐらぐら。おまけに数年前に右足を

骨折しており,一度まるっきり筋肉が落ちた状態から,見かけだけなんとなく

戻ったような情けない足。

 そんな状態ですから,クッション性能のよろしい,へなちょこ隠れ肥満にや

さしい靴を買いましょうと。

 で,某A社のジェルだかが入っている靴を買ったんですね。8000円ぐらい

だったかな。

 これで練習開始。とにかく1ヶ月ぐらいはひたすら歩きました。

 最初は自宅周辺の3.8キロのコース。

 次は5キロのコース。

 歩くのは問題ないんです。ちょっと物足りなさを感じるぐらい。

 でもここで調子に乗ると続かなくなるなと思ったので,我慢して走らず歩く。

 そこまではいいのですが,さてその先どんな練習をしたらよいものか。

 まあ走ればいいにしろ,どういう段階を踏めばいいのかまるでわからん。

 そこでまず買ったのがこの本。

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4415024378/qid=1107102163/ref=sr_8_xs_ap_i1_xgl/249-8687679-6417121

 まあ別にサブ4(4時間以内でフルマラソンを走る。つまり3時間台で走ると

いうことですね。サブフォー)を目指したりはしないんですけども。

 確かにこの本の通りに練習できたらサブ4は可能でしょうね。

 今の私にはほど遠いですが。

 しかしどういう練習をしたらよいかということがちゃんと書かれてありますの

で,基本方針としてはこの本をまず参考にしようと。

 勝手ながらこれより谷川真理さんを心の師とさせて頂く(笑)。

 まあ私のようなデタラメの国からデタラメの普及に来たような人間には,この

本に書かれたことをそのまま実践するなんて考えられません。ご安心下さい。

 んで,こうなると他のものも読んでみたいと思うようになりまして(笑)。

 次に買ったのがこれ。

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4344900278/qid=1107102254/sr=1-1/ref=sr_1_10_1/249-8687679-6417121

 実は書いてあることはそんなに変わらないように思うんです。

 ただ小出監督の独特の口調が楽な気持ちにさせてくれるんですね。

 「フォームなんか気にしなくていいんだよ」とか「苦しいのはがんばりすぎだよ」

とか,そんな感じなんです。

 頑張るとか努力とかは一番嫌いなので,こう言ってもらえると非常に救われた

(笑)気分になります。

 これが所謂「小出マジック」であるかとも思いましたが,後日,小出監督のホー

ムページが出来たんです。

http://www.koidekantoku.com/

 このサイトはとても参考になり,いつも楽しみにして見ているのですが,この中

で「ランニングモニター」という企画があり,一般のいろいろなレベルのランナー

に,監督がその人向けの練習メニューを渡して実践してもらい,その結果を見る

というのがあるんです。

 第2期メンバーからはこのメニューは公表しないそうですが,第1期の人たち

それぞれのメニューを見たら,まあ凄い(笑)。

 あたしゃ遠慮しておきます(笑)。

 その人のレベルや目標に応じた,私などから見ればかなりキツめのメニュー。

 でも決して不可能ではないぐらいの絶妙なところなんじゃないかと思うんですよ。

 なるほど,一流の指導者は凄いと。世界を獲る選手を育てる人は違うと思い

ましたね。普通ならやる気にならんようなメニューでもなんだか小出監督の魔法

にかけられたようにこなしてしまうようなんですね。

 ま,そんなこんなで。

 多少の理論武装もしつつ,徐々に徐々に走り始めていったと。そういうことで

ございます。

 最初の10K大会に出たのが練習を始めてから約4ヶ月後ですね。

 私にはちょっと早すぎたかもしれません。でも普通に練習すれば全く無理な

タイミングではないと思います。むしろどんどん出た方がいいでしょうね。

 大会だとしっかり走ろうとしますし,きちんとタイムも計ってもらえる。

 練習の一環として,自分の状態を把握するためにも出るべきだと思います。

 で,5月と9月の10K大会に出たと。

 次はハーフ。手賀沼エコマラソン。

 しかしこれもですねえ……。

 私には明らかに早すぎるタイミングでしたね。

 だいたい前回の10Kが1時間16分台ですよ。

 手賀沼ハーフの制限時間が2時間30分。

 単純に倍しても全然間に合わないじゃないですか。

 しかも練習でハーフの距離なんか走ったことありません。

 最長で13キロぐらい。

 時間内に完走できるかという以前に,21キロ走りきれるのかという問題が

ありますわな。

 それはそうなんですけれども,この頃はもう,フルマラソンの第一弾として,

12月5日のNAHAマラソンに出場することが決定しておりましたので,この

ぐらいの時期にハーフを是非走っておきたかった。

 無理なら無理で残りの1ヶ月,どうするか考えるとして,ひとまずハーフを

やってみましょうと。そういうことです。

 とは言えかなりの危機感はありましたので,これまでになく走り込みはしま

した。手賀沼ハーフの案内には「最低でも月間50キロは走っとけ」とあり,そ

んなもんかいなとも思いましたが,とりあえず100キロ程度ですがお稽古は

しておきました。ホントは月間150キロぐらいは走った方がいいのでしょうね。

 ただこの頃は練習で一回に10キロ走るのは問題ないぐらいにはなってま

した。

 当日は雨。大会のメイン会場はもうぐちゃぐちゃ。

 しかしレースが始まったら止んだんですねえ。これは良かった。

 今回は10回の記念大会ということもあったからか,エライこと人が多くて。

 8000人以上です。号砲からスタートラインに達するまで7分ぐらいかかり

ました。

 かつては積水化学時代のQちゃん,高橋尚子選手も走ったことがあるんで

すよ。今回も積水の陸上部や資生堂の松田千枝さんが招待選手として走り

ました。

 このぐらいの規模になりますとまた気分が違います。

 公園から一般の車道に出ると,なんだか自分が一人前のランナーになった

みたいな気になり,おかしさを禁じ得ません。

 この大会は,細長い手賀沼にかかっている橋を行き帰り二度渡って,8の字

を描くように走ります。一周+αでハーフの距離になるんです。

 ハーフを2時間30分以内に走るということは,単純計算で1キロを7分でい

けば可能です。

 ですからキロ6分半ぐらいのペースで入っていければ,後半落ちてきても

なんとかなるのではないかと。そういう作戦でした。

 そして私に救世主が現れました。その名は「かい」君。

 犬なんです。

 飼い主の方がランナーとして走っておられて,その後をちゃちゃちゃとついて

いくんですねえ。実にお利巧さん。沿道の皆さんもびっくり。

 なんで「かい」君と名前がわかるのかと言いますと,犬も背中にゼッケンを

着けて走っているんです(笑)。「かい」って。

 この「かい」君がキロ6分ちょっとの,私にとって実に適度なペースで走って

いたんです。絶妙のペースメーカー。いやまあ,飼い主の方がそのペースで

走っておられたんですけど。

 15キロぐらいまでずっと「かい」君の後ろについていきました。

 これはホントにありがたかった。あれが無かったら私は潰れていたかもしれ

ません。

 走りながら飼い主の方と他のランナーの方の話を盗み聞きしたところ,各地

のレースを走っている有名な犬らしく,2歳から走っていてこの時で8歳。そろ

そろ引退かなというお話でした。

 まさに「マラソン犬」。あれではかわいくてしょうがないことでしょう。

 また会えたら嬉しいな。

 「かい」君のおかげで未知の距離も意外と快調に走ってはおりましたが,流石

に最後の3キロぐらいは足が重くなってきてきつかったですねえ。

 練習不足をまざまざと思い知りました。

 残り1キロ地点でしたか,「あと○分!まだ間に合うよ!」などの声援を受け,

上がらない足を引っ張るように腕を強く振りラストスパート。

 最後は気持ちよく笑顔でゴール。

 記録。

 2時間27分14秒。 ネットタイム 2時間20分31秒。

 おお。

 時間内に完走できたじゃない。ブラボー。

 10回記念大会ということで,ゴールの写真入り完走証。

 なかなか嬉しいサービスではあります。

 これで12月のNAHAマラソンに向けて弾みがつくというものです。

 この大会,私の自宅から最も行きやすく,近い大会の一つなので,日程等の

都合がつく限り,続けて参加したいものだと考えております。

2005.1.31 (2005.5.12 補筆)


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